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ジェンダーと言語 – Stanford e-Eiri

昨日の土曜日は、本校とスタンフォード大学とのオリジナル・オンライン講座”Stanford e-Eiri”を実施しました。

今回は学校での授業のない日に開催することとなり、全員が離れた場所(自宅)からの参加というフルリモートでの回となりました。

このStanford e-Eiriでは、世界の課題で、生徒たちが「これに特に関心がある」というものを取り上げて、2-3人のグループでそのテーマについて調べ、英語でまとめて英語の授業(レクチャー)を行い、他のクラスメートにいくつもの”授業中のActivity”をしてもらい、それをうまく取り入れた授業を進めるというスタイルをとっています。

今回の生徒たちは「ジェンダーと言語」というテーマを取り上げました。ジェンダー問題は近年非常に関心が高まっていますが、そもそも私たちが日常的に使用している「言語」の中に、偏見を刷り込んでいるようなものが多く存在するのではないか?という問題提起がされました。

例えば・・・日本語の場合、漢字に「おんなへん」「にんべん」などが存在します。「嫁」という漢字は、女+家、「嫉妬」という漢字には両方ともおんなへんがついています。英語で”…man”という肩書を示す単語もたくさん存在します。(例えば、businessman, chairman, sales man などなど・・・)フランス語など西欧の言語では、「女性名詞」「男性名詞」というものが存在しているものもあります。

また、明確に言語化されていなくても、なんとなく「女性」/「男性」のイメージを使う、というような慣習も多く残っています。

例えばこのようなポスター。よく見かけますね・・・しかし、こういったところにも、ジェンダーに関する「長年の慣習(偏見)」が反映されていることがある、ということも生徒たちが指摘していました。

今回担当した生徒たちは、興味深い事例をいくつもクラスの同級生に示して、その上でZoomのブレイクアウトルーム、Chatなどを上手に使いながら、授業を進めていきました。

(高校2年生ながら、あっぱれ!でした)

私も参加していた生徒たちも、今回の担当生徒たちの「授業」から学ぶところが多かったですし、いろいろ考えさせられました。

それに加えて、私はとても嬉しく感じたことがありました。

それは、Stanford e-Eiriの参加者生徒たち全員が初回に比べて

「英語で質問されたことに対して、英語で答える」

ということに対して、大きな進歩を遂げていたことです。初回の授業では、非常に多くの生徒が

「・・・」(無言)

と黙ってしまうことが多かったのですが、昨日は、先生から質問されたことに英語で答えようという意思が非常に感じられました。完璧な英文ではなくても、とにかく発言しようという姿勢が見えてきて、大変感激でした!(それこそを、Stanford e-Eiriでは生徒たちに期待していますし、実際の社会でも、とにかく発言する、やってみる、ということが重要だと思います。)

こうして生徒たちの成長を実際に目で見ることができて、大変力をもらいました。